令和3年予算特別委員会 統括質問 小菅千保子


令和3年予算特別委員会 統括質問

一 新型コロナウイルス感染症による後遺症について

感染症にり患し、回復した後に体調不良を訴える人が増加している。
そこで、次の3点について区長の所見を伺う。

① 感染拡大防止のため、後遺症に関する情報を周知することにより、若い世代へ注意喚起し、行動変容を促すべきと考えるが、どうか。

② 後遺症が疑われる方への相談体制を検討すべきと考えるが、どうか。

③ 後遺症による症状が続くことで、退職を余儀なくされる等、生活困窮に陥ることが考えられる。そこで、後遺症の症状のほか、生活支援や再就職相談などの情報をまとめた「広報たいとう臨時号」の発行やSNSでの情報発信に努めるべきと考えるが、どうか。

【区長答弁】

小菅委員のご質問にお答えいたします。

まず、後遺症に関する情報についてです。
委員ご指摘のとおり、新型コロナウイルス感染症の後遺症については、現在、国が実態を調査しています。
後遺症に関する情報については、区公式ホームページ等で周知して参ります。
また、若い世代への注意喚起や行動変容を促す働きかけについても、SNS等を活用し、感染防止に関する情報などを発信して参ります。

次に、後遺症が疑われる方への相談体制についてです。
現在、区では、後遺症についての相談があった際は、発熱受診相談センターにて、区内医療機関を紹介するなどの対応を行っています。
後遺症に関する相談体制については、国の調査結果や都の検討状況を踏まえながら、必要な対応を進めて参ります。

次に、情報発信についてです。
区では、コロナ禍においても、必要な情報を、「広報たいとう」や区公式ホームページのほか、ツイッター、ユーチューブなどのSNSで発信してきました。
「広報たいとう」3月20日号では、悩みを抱えている方への相談窓口の一覧を、一面に掲載しました。
委員ご提案の、後遺症の症状、生活支援、再就職相談などの情報をまとめた情報発信についても、今後「広報たいとう」で特集するなど、区民の皆様に分かりやすい形で伝えて参ります。

二 乳幼児期の発達と幼児の視力低下の防止について

育児におけるスマートフォン等電子メディアの使用は、乳幼児の発達や視力に悪影響を与えると言われている。
そこで、乳幼児期から幼児への健やかな発達を守るため、様々な機会を捉え、悪影響についての周知啓発をすべきと考えるがどうか、区長の所見を伺う。

【区長答弁】

ご質問にお答えいたします。
委員ご指摘のとおり、育児において、乳幼児にスマートフォンを長時間視聴させることが、親子の愛着形成や、乳幼児の視力の発達などに影響を与えるとの指摘があることは認識をしています。
コロナ禍においては、外出することが出来ず、自宅でスマートフォンに触れる時間が増えていることから、正しい知識を普及する重要性が更に高まっています。
区ではこれまでも、乳幼児健診で配布しているリーフレットにより、長時間視聴の影響などについて周知を行って参りました。
今後は、新たに内容を充実したチラシを作成し、妊娠期から広く周知できるよう、ゆりかご・たいとう面接やハローベビー学級など、様々な機会を捉え啓発に努めて参ります。

三 台東区民カレッジ及び台東学びの広場について

今後、地域課題が多様化、複雑化するなか、持続可能な地域社会を構築していくためには、講座などで学んだ成果を活かして、区民自ら課題に取り組み、地域を支えていくことが重要であると考える。
そこで、来年度からの「台東区民カレッジ」や「台東学びの広場」の実施などにより、こうした状況にどのように取り組んでいくのか、教育長の所見を伺う。

【教育長答弁】

ご質問にお答えをさせていただきます。
少子高齢化のさらなる進展などにより、多様で複雑化する社会においては、区民一人一人が生涯を通じて自ら学習し、その成果を地域の課題解決に活かしていく取り組みが大変重要であると、私も小菅委員と同様に認識をしております。
このため、来年度から本格実施する「台東区民カレッジ」につきましては、2か年にわたる検証を踏まえ、地域課題の学習や体験などを取り入れた講座を実施いたします。また、活動につなげるための情報提供や相談などのコーディネートを行うことで、これまで以上に、区民が地域で主体的に活躍できるよう支援をしてまいります。
さらに、「台東学びの広場」につきましては、これまでの趣味・教養を中心とした学習のきっかけづくりの講座に加え、新たに課題解決への意識喚起を図る講座を実施し、地域活動への参加につながる機会を充実してまいります。
教育委員会といたしましては、地域での活動につながる学習機会の提供や支援など、さまざまな取り組みを通じて、引き続き、区民が生涯にわたり学び続けることのできる環境づくりを推進してまいります。