令和3年台東区議会 第3回定例会 一般質問要旨 寺田あきら


9月21日(火)令和3年台東区議会 第3回定例会にて一般質問をいたしました。

1. 新型感染症拡大防止対策について

次の2点について、区長の所見を伺う。
① 繁華街感染拡大防止対策として、感染予防対策の呼び掛けと共に、今こそ気を引き締めて感染拡大防止と区の姿勢のアピール を行い、よリ一層の啓発をすべきと考えるが、どうか。
② 感染拡大防止対策として、いつまで我慢しなければならないのかという区民の思いに応え、コロナに負けないためにも、ワク チン接種のスケジュールや区の対策、国や都の支援内容など、現状をまとめた分かリやすい全体図を示し、よリ―層の啓発推進をすべきと考えるが、どうか。

【区長答弁】
寺田議員のご質問にお答えいたします。ご質問の第一は、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策についてです。
まず、繁華街感染拡大防止対策についてです。
区では、これまでも東京都や警視庁等の関係機関と連携し、繁華街において不要不急の外出自粛等に関する呼び掛けを行って参りました。
また、路上・公園飲み対策として、客引き行為等防止指導員による声掛けのほか、区立公園の巡回や看板の設置による注意喚起を実施してきました。
飲食店については、区民から問い合わせのあった店舗について都に情報提供を行って参りました。
また、営業許可の更新時等に併せた感染予防に関するチラシの配付や、区公式ホ—ムペ—ジに飲食店向けの感染拡大防止に必要な情報を掲載するなど周知に努めてきたところです。
今後は、区内を巡回する青色回転灯付パトロ—ルカ—を活用して、飲食店の営業時間等、緊急事態宣言に伴う都の要請内容を改めて周知し、更なる啓発を図って参ります。
引き続き、関係機関と協カ・連携するとともに、区としても必要な感染防止対策を講じて参ります。

次に、コロナ対策に係る全体図の作成についてです。
区ではこれまで、区政運営の4つの柱に基づき、各分野において感染防止対策を着実に推進して参りました。
長引くコロナ禍において日常生活が変化し、区民の皆様が不安を抱える中、現状を改めて認識するとともに、コロナ対策を広く知っていただくことは重要であると考えています。
そこで、感染防止対策やワクチン接種スケジュ—ル、暮らしや事業活動に係る支援、地域経済の活性化に向けた取組みなどを一覧にして、分かりやすくお示しして参ります。
区民や事業者の皆様とともにこのコロナ禍を乗り越えていくため、引き続き感染拡大防止にご協力いただきながら、まちの活力を取り戻し、本区の持続的な発展に向けた取組みを進めて参ります。

2. 成年年齢引き下げに伴う消費者啓発について

民法改正により、来年4月から成年年齢が18歳に引き下げられることから、若年者が消費者被害に遭う恐れがある。
そこで、若年者の消費者トラブルを未然に防ぐために、積極的に啓発を行うべきと考えるがどうか、区長の所見を伺う。

【区長答弁】
ご質問の第二は、成年年齢の引き下げに伴う消費者啓発についてです。
来年4月に予定されている成年年齢の引き下げにより、社会経験の少ない若い世代の消費者トラブルの増加が懸念されています。私も議員と同様に、若者の消費者被害の防止に向けた啓発が大変重要であると考えています。
区ではこれまでも、講座の実施や情報誌の発行、イベントの機会などを利用して消費者啓発を重ねて参りました。
今年度は、成年年齢引き下げの当事者への啓発として、区内の高校に在学している三年生に、成年としての権利と責任や、若者に多いトラブルの事例、相談機関の連絡先等を記載したパンフレットを年内に配布いたします。
また、早期の啓発が大切との考えから、教育委員会とも連携しながら、小中学校での講座等による啓発をさらに進めて参ります。
今後も、若者の消費者被害を未然に防ぐため、積極的に取り組んで参ります。

3. 災害対策について

次の2点について、区長の所見を伺う。
① 荒川氾濫時の対応として、区民の避難行動に関する意識調査を実施するとともに、地方都市との防災協定による避難場所の確保や移動手段の検討等、よリ実効性のある広域避難支援体制を構築すべきと考えるが、どうか。
② 避難行動要支援者名簿が災害時に有効に活用されるよう、各町会において名簿を活用した訓練を進めていくべきと考えるが、どうか。

【区長答弁】
ご質問の第三は、災害対策についてです。
まず、荒川氾濫時の避難行動に関する区民の意識調査についてです。
水害発生時の避難行動は、地域により異なるため、各地域に合った意識調査と啓発が重要です。
柳橋町会でのコミュニティ防災のモデル実施では、避難行動の意識調査を行った後、地域の避難方針を検討しています。
今後、区内の他の地域にコミュニティ防災を普及させる際にも、地域ごとに意識調査を行った上で、避難方法を確認し、周知に取り組んで参ります。
また、広域避難支援体制の構築については、低地部分の多くで2週間以上浸水することが想定されている本区にとって、大変重要であると認識をしています。
荒川氾濫を引き起こす恐れのある大規模風水害時には、国内の広い範囲でも被害が予想されます。
そのため、地方都市との防災協定による避難場所の確保等については、協定を締結した自治体の被災のリスクや、被災者の長距離移動等、多くの課題があることから、引き続き検討して参ります。
さらに、東京都が進めている広域避難先の確保について連携して検討を進めるとともに、浸水想定区域外への自主避難の支援や、自力での避難が困難な方の移送手段に関する災害協定など、区独自の取組みも進めて参ります。

次に、避難行動要支援者名簿の活用についてです。
区では、風水害時や震災時の安否確認、避難誘導に活用していただくことを目的として、避難行動要支援者名簿の整備を進めてきました。
町会に提供している名簿が災害時に有効に活用されるためには、平常時からの取組みが重要です。
今後は、他自治体や区内での取組事例を参考に、防災指導者講習会などの機会を通じて活用方法の周知を図ることで、名簿を活用した訓練の実施を支援して参ります。

4. 新しい日常に対応した商店街への支援について

4度目の緊急事態宣言の中、多くの高齢者が感染を警戒して、外出を自粛している。現在、区は、キャッシュレス決済ポイント還元事業に取り組んでいるが、地域経済活性化のためにも、できることから進めていくべきと考える。
そこで、身近な商店街で区民が安心して買い物ができるよう、新しい日常に対応した先駆的な取組を推進し、かつ事例を紹介しながら区内商店街の活性化を支援していくべきと考えるがどうか、区長の所見を伺う。

【区長答弁】
ご質問の第四は、新しい日常に対応した商店街への支援についてです。
現在実施中の「江戸たいとうキャッシュレス決済ポイント還元事業」については、区内の消費を喚起するとともに、キャッシュレス化を促進し、事業者が新しい日常に対応する好機になると考えています。
また、上野中通商店街振興組合が、デジタル技術を活用した新たな取組みを始めると伺っています。
この事業は、先駆的な取組みとして、東京都の「商店街デジタル化モデル事業」に採択されています。
新しい日常に対応していくためにも、キャッシュレスなどの取組みとともに、徹底した感染症対策が重要であると考えています。
そのため、区職員や商店街活性化アドバイザ—が直接、商店街に赴き、意見を交換し、都や区の制度の活用を促すとともに、それぞれの特性に合わせた支援策を提案するなど、区内商店街の活性化に努めて参ります。
その他のご質問につきましては、教育長がお答えいたします。

5. 女性や若年層のためのコロナ対策について

区立小中学校で、「生理の貧困」をはじめ、コロナ禍において顕在化してくるであろう様々な問題で困っている児童生徒に対して、教育委員会として、どのように働きかけていくのか、教育長の所見を伺う。

【教育長答弁】
寺田議員の女性や若年層のためのコロナ対策についてのご質問にお答えをさせていただきます。
今般のコロナ禍におきましては、家庭環境にこれまでになく急激かつ広範囲に影響が広がっており、議員ご指摘のとおり、「生理の貧困」をはじめとした様々な問題が顕在化していると認識をしております。
小中学校におきましては、子供たちが急に生理用品が必要になった場合には、保健室等で相談を受け、配布をしているところでございます。
さらに、家庭環境等の変化をとらえるため、子供たちからの相談や様子の変化に気が付いた際には、これまで以上に丁寧に対応するとともに、必要に応じて関係機関との情報共有に努めてまいります。
教育委員会といたしましては、このような取り組みを通じて、子供たちが社会を生き抜く力を育むため今後、更なる指導の充実に努めてまいります。