平成28年 第3回定例会 決算特別委員会 総括質問全文 中沢ふみお


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区議会公明党の中澤史夫です。
私は昨年4月に区議会議員になり、今回初めて決算特別委員会の委員として臨みました。
審議が進む中で、緊張もしましたが、区議会議員を目指した原点、使命である「区政の見える化」を実現したいとの思いを改めて実感し、再確認することができました。感謝申し上げます。

私から4点にわたり質問させて頂きます。
まず高齢者すこやか入浴について、です。
昭和50年度から開始された事業で、対象は区に住所を有する65歳以上の高齢者で、「公衆浴場の利用を通じて、健康の保持と地域交流の促進を図り、孤独感、解消の一助とする」ことを、本事業の大きな目的の一つとしています。
お風呂は温浴効果で、肩こりや腰痛解消など効果的であり、健康の保持増進に大変有意義なものですが、公衆浴場へ外出することで、また、地域の方々とのふれあい、交流により孤独感の解消に役立つと思います。
しかしながら、現行の「高齢者ふれあい入浴券」事業では、入浴券が年間20枚、使用期間は7月1日から翌年3月31日までとなっています。使用出来るのは実質9ヶ月間で4月・5月・6月の3ヶ月はこの入浴券が使えません。ツーリトルの事業展開では、この事業の目的である高齢者の「健康の保持」も、高齢者の外出促進・「孤独感の解消」も、そして、何といっても肝心の公衆浴場の利用を通じての「地域交流の促進」・地域づくりは実現できません。
他の自治体では月平均3回ほど入浴ができます。また自治体によっては、体操やヨガ、カラオケなどの教室を開催することで、地域との交流に重点をおいている自治体もあります。台東区でも、公衆浴場に集いあって、「たいとう音頭」を踊ったり、「ころばぬ先の健康体操」を行い、その後は、おふろで背中を流し合い、一層お元気になって、笑顔で自宅に帰られる。そんな光景が見れたらなんと喜ばしいことか。
事業開始から40年が過ぎました。高齢者を取り巻く環境も日々変化しております。通年で、毎週又は2週間に一度は利用できる枚数に増やすなど、事業の目的にそった見直しが重要であると思いますがいかがでしょうか。
区長のご所見をお伺い致します。
次に弱視等治療用眼鏡助成についてお伺い致します。
弱視の治療は早期発見、早期治療が最も有効であり、健診等で発見されるケースもあります。現行制度では、9歳未満までの弱視等治療用眼鏡の助成は行われております。
さて、日本眼科学会によると、「視力の発達の感受性期は、生後1ヶ月から上昇し始め1歳半ごろにピークに達し、その後徐々に衰退し、だいたい8歳ごろまでに消失すると考えられています。この感受性期は、弱視の治療効果にも影響しやすい時期といえます。
いいかえれば、感受性の高い時期ほど弱視治療に対する反応が良く、感受性が減るほど治療に対する反応が悪くなります」との見解を示しています。
しかし、治療には個人差があり幼児期から弱視等治療用眼鏡を掛けて治療している方が、9歳になっても、眼科の検査で眼鏡の同数交換により効果が得られ、処方箋による度数交換することも考えられます。
そして、その効果を続けていくためには、継続して眼鏡を使用することも必要であると考えられ、9歳を越えての助成も必要不可欠ではないかと思います。
台東区では中学生まで「子ども医療費助成制度」があります。
眼科医への医療費助成に合わせて、弱視等治療用眼鏡の助成も中学生まで拡大することで、安心して治療に専念できるのではないでしょうか。
区長のご所見をお伺い致します。
三点目に「健康づくりの周知・啓発」についてお伺い致します。
健康づくりのためには、第一に予防が大切になります。
区では総合健康診査や、胃・肺・大腸がん、子宮頸がんや乳がんと受診年齢の基準はありますが、無料で受診できます。
しかし、様々な事情で特に総合健康診査については、受診率が思うように上がらない現状があります。
区では平成27年度、40歳になられる区民の方に、健康管理ができる健康手帳を郵送しています、この手帳は、総合健康診査・各種がん検診の結果や、医療の記録等を記入するもので、健康管理に大いに役立ち、手帳の中には高血圧や糖尿病など、生活習慣病予防の基礎知識も記載され、充実した手帳になっております。この健康手帳による健康管理・啓発のほかにも、健康に関する講演会やセミナーなど、定期な啓発事業も行なわれています。
さて、生活習慣病が始まり受診率の増えない、4・50歳代の方に向け、より利便性を高めるために、健康管理や健康づくりにもつながるスマートフォン用アプリを開発してみてはどうでしょうか。
また、健康予防に関する情報を周知・啓発をするために、たいとうメールマガジンを活用して、発信しては、と思います。総合健康診査や各種検診のお知らせ、講演会やセミナーなどの開催のお知らせなどを発信する事により、興味を持って頂いて健康づくりの啓発につながれば、と考えます。
アプリやメールマガジンなど電子媒体による健康づくり啓発について、区長のご所見をお伺い致します。
最後に「おもてなし英会話」について教育長に、お伺い致します。
平成27年度は、3校が指定校として「おもてなし英会話」を実施しています。各校それぞれ特色をもって実践し、上野や浅草で海外から観光に来られた方々を、直接観光案内したり、インタビューをしたり、また手作りの観光マップを手渡すなど、コミニケーション能力を重視した取り組みもなされています。
また、事業終了後も引き続き、おもてなし英会話の取り組みを続けられていると伺っております。
英会話は聞いているだけでは身に付かず、聞いて話す、コミニケーションすることが大切であると誰もが思っております。また、英会話は、短期的な学習ではだめで、継続していくことも大変重要であると言われています。
加えて、事業の報告会を先生方だけで行われているとのことでしたが、やはり、この事業に参加した児童だけではなく、他校の児童も、実際の取り組みの映像資料や作成した資料を見ることも大切なのではないでしょうか。
そうすることで、他校の児童も、外国語を通してコミニケーションすることの大切さや楽しさを学び、興味がわいてくるのではないでしょうか。
観光立区を標榜する本区としては、全ての子ども達が、国際理解やおもてなしの豊かな心を持ち、コミニケーション能力に優れた子どもに成長するよう図るべきと考えます、教育長のご所見をお伺い致します。
以上で総括質問を終了いたします。
ご清聴、ありがとうございました。